長男くんが5才の時、ある休日の話。
その頃、次男くんは2才でやんちゃ。全く目が離せない。
登れるものには、登ってみる。何か見つけては、口に入れてみる。
(頭を切って救急車に乗せたこともあった)
そんな休日に、嫁ちゃんと些細なことで喧嘩になった。
休日なのに嫁も私も体調が悪い。二人とも風邪だ。
嫁ちゃんが病院に行くというのは良いのだが、遠くの病院に行きたいと言う。その病院が処方する薬が効くんだと言い張った。
気のせいではないか。近くで済ませてすぐ戻ってきてほしい。1人で長い時間、子供らの面倒を見るほどの体力が無い。具合が悪い。
上の子はまだいいが、下の子は目を離せない。本当なら布団に潜り込んでいたいのだ。とりあえず、早く帰ってきてくれ。
そんな些細なことで言い合いになり、体調不良の中、険悪なムード。
結局、嫁は気分を害したか、病院へ行かないと言い始めた。子供らは、じーっと耐えている様子。
そうは言っても、このままではお互い辛い。幾らかの時間を掛けて、何とか持ち直した風に。我慢しよう、我慢しよう。
(後刻、冷静に考えれば、どちらかが悪いという事は無い)
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少し気分も落ち着いた夕方ころ、長男くんが私の所にきて、こう言った。
長男くん
「お父さん」(優しい口調)
私
「なに?」
長男くん
「さっきのやつ、お父さんが悪いよ」
私
「どうして?」
長男くん
「だって女の子に優しくしてないから」
私
「・・・」
色んな意味で、涙が出そうになった。
それ、俺が言ってたヤツな。
おわり
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