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魚の鮮度【知恵の結晶】刺身が食べれるのは当たり前?

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魚屋さんに行くと色々な魚を売っているのはもちろんですが、様々な処理が施されているのもご覧になったことがあると思います。例えば、ブランドものには『関サバ』とかタグが付いていて、首に切り込みが入れられたりしています。

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氷水にチャポンと入っているもの、氷の上に置いてあるもの。注意してみると、脳天に穴が開いている魚も。

 

こうした処理には魚を新鮮な状態で頂く技術が詰まっています。知恵の結晶、日本の文化です。

 

今回は少し残酷な内容も含みますが、かけがえのない生命(いのち)を大切に、そして新鮮な状態頂く知恵であり、刺身文化の中にいる日本人なら、知っておいて損は無い内容だと思います。

目次(Contents)

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魚が腐るプロセス

   ①『死』

  →②『死後硬直』

  →③『硬直解除』

  →④『腐敗』

 

『死後硬直』とは、死後、一時的に筋肉が硬くなる現象です。生きてる間はエネルギーサイクルが働きます(ATP→ADP→ATP再生→ADP・・・)。ATPがADPに分解される時にエネルギーが生成される。これが生きている状態。人間も同じ。

 

死ぬとATPは再生されませんので、減る一方です。ATPが減るだけの状態では筋肉中のたんぱく質が結合して、硬くなります。これが『死後硬直』です。

 

ちなみに食べることを考えると、ATPは旨味成分に変わるので、出来るだけ残した状態で絶命させたい。ATP=アデノシン三リン酸。

 

例えば、「釣った後に放置されてバタバタと暴れた末に絶命する」となると、バタバタ運動とその熱、ストレスで、ATPが少なくなった状態で死んでしまう。よって、旨味が減るという理屈です。

 

『硬直解除』とは、硬直が終わった状態で、ここからは筋肉が柔らかくなっていきます。面白いのは、なぜ硬直が解除されるのか?について共通化された解明が未だなされていないこと。この辺が、プロセスを分かりにくくしている原因かもしれません。いずれにしても、身が柔らかくなります。

 

『腐敗』はわかりやすいと思います。魚の内臓や体表面には細菌がいますので、それによって分解されていくのが、腐敗です。

 

ここで旨味の話

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この腐敗ですが、腐る前の過程に『熟成』が含まれます。『熟成』ではATPが旨み成分のIMP(イノシン酸)に変わります。魚を熟成させるとか、寝かせると言われるのはそのことです。IMPが多いと我々はおいしい!と感じます。IMPは死後硬直後10時間でピークを迎えると言われています。このピークの状態で消費者が食べれる様にする為に、何をするか? それがあとで説明する【魚の締め方】です。

 

腐るプロセスと鮮度、旨味の関係

良い状態の処理とは

①魚が死ぬまでにストレスを与えない

②死後硬直までと死後硬直そのものの時間を長くする

 →これが次の項目の【魚の締め方】に繋がります

③硬直している間も低温を保つ

④寝かせて旨味(IMP)を引き出す

 

魚の締め方

魚が死んでから腐敗するまでのプロセスは理解いただけたと思います。それを踏まえ、次は鮮度をキープする(死後硬直が終わるまでの時間を稼ぐ)為に、どの様な締め方があるかについてです。①→②→③とグレードが上がるイメージ。

 

①氷締め(野締め)

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生きたまま氷水の中に入れる。小さな魚であれば、この方法で自然に絶命します。冷やすことで死ぬまでの体温の上昇を防げますし、水そのものがクッションの役割を果たすので、身が傷つきにくい。(小さく、数の多い魚を次に書く②③の処理をするのは実質不可能)

 

②脳締め

生きた魚脳を破壊して絶命させる(穴を開けたり、頭を割ったり)→瞬殺することで、ATPの減少を抑える

 

・海水の入った水に入れ、血を抜く→血は、腐敗を早める、身の色を悪くする、生臭くなるの原因です!

 

③神経締め

・先ず、脳締め(②)する

・開けた頭などの穴から、背骨にそってワイヤーをいれ神経を壊す

 →脳締めだけでは、体の痙攣が続いてしまう(ATP消費の原因

 →神経を壊すことで、痙攣を抑え仮死状態へ(ATP消費の低減

神経締めをした直後、まだ魚は死んでいないようです。残酷ですが、強制的に眠った状態にして死後硬直までの時間稼ぐそうです。この方法は江戸時代から存在するというのだから驚きです!

 

以上の様な処置の違いがあります。是非、魚屋さんに行ったら注目してみてください。『釣り』と書かれていて、脳締めされていれば、きちんと処置してあると分かります。『釣り』だったら、網の様に他の魚とモミクチャにされていないので、ストレスも少ない(ATP消費の低減)。だから美味しいはず!とつながります。

 

活魚と生鮮魚、鮮魚の違い

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これらは良く聞く言葉だと思いますが、違いを知っていると役に立ちます。

『活魚』は、活きている魚。

『鮮魚』は、刺身でも食べれるほど新鮮な魚。

『生鮮魚』は、鮮魚よりも新鮮な魚。死後硬直が始まったばかり。

 

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まとめ

  今回は魚の鮮度に関わる「腐るプロセス」から「締め方」について記載しました。その中で、命を頂く事日本人の知恵に思いを馳せました。最近、近くの市場でも刺身で頂ける鮮度のサワラ(鰆)が売っていたりします。本当、ビックリです。少し前なら、考えられなかったこと。恐る恐る食べてみるのですが、旨いの上を行っています。それもこれも魚そのもの日本人の努力が生み出した結晶だと思います。日本にいてこの技術を享受できないのはモッタイナイ。そういう思いで書き綴りました。

 

それから鮮度が良ければおいしいという訳ではないこともお分かりいただけたと思います。私も以前、生鮮魚の鯛を喜んで買ってきて刺身にしたことがあるのですが、硬いだけで美味しくは無かった。これは死後硬直中で熟成していなかったと理解できます。

 

また、おいしさは食感と香りも関係してくるので、熟成していればおいしいという訳でもない。奥が深いですね。

 

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