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気になる活〆新手法【魚の渦巻処理】というワードに遭遇した!

wikipediaの英語版に掲載されている英単語に「Ikejime」があります。

Ikejime = 活け締め(活〆)

そう。日本語の活け締めが、そのまま英語ではIkejimeとして使用されているのです。試しにYouTubeでIkejimeと入力してみると、やはりIkejimeとして、海外のチャンネルで日本の魚を締める技術が紹介されています。

 

活け締めとは、魚の鮮度を保ち、旨みを最大限に引き出す方法の1つです。細かく言えば、その中で色んな手法やグレードがあるのですが、一般的には、活きた魚を即死させ血抜きすることの総称です。魚にストレスを掛けることなく締め、安らかに絶命してもらうのです。

 

鮮魚店で売られている魚に「活〆」と書いた札が付いているのを見たことはありませんか?これが活け締め処置をされた魚です。漁獲された後、単に氷水中で絶命していくのでは無く、活〆という特別な処置をされた魚であり、一般的に高価です。その分、鮮度が維持され、かつ旨みも蓄えた状態となっています。

 

そんな中、活け締めの新たな手法として「渦巻処理」という方法があるとの情報を目にしました。今回は、そんな「渦巻処理」についてのお話です。

活〆の新技術 渦巻処理とは

 

「活け締め」とは

「渦巻処理」を理解するには、「活け締め」とは何か?を前もって知っておく必要がありそうです。

 

「活け締め」と一口に言っても、様々な方法がある様ですが、私の知る限りで申し上げると、グレードが高いと言われている「活け締め」は次の様なものです。

 

①活け越し⇒②脳締め⇒③血抜き⇒④神経締め⇒⑤保冷

 

ポイントは魚がストレスを感じないこと。雑菌の素となる血を抜くこと。鮮度が長持ちする様に適切に保存すること。これによって、新鮮さを保ちながら、旨みを最大限に引き出す処置をしてあげるのです。

 

①活け越し

活け越しとは、漁獲した魚を活かしたまま水槽に泳がせておく方法です。魚が安らかな環境で過ごせる様にして、ストレスを軽減、体力を回復させます。また、胃や腸の中をキレイにするという効果もあります。

 

②脳締め

脳締めとは、手鉤やピックを魚の脳に刺し、魚を脳死状態にさせる方法です。これにより魚の動きを止めます。魚にストレスを与えることなく、動きを止める事がその目的です。魚にとっても優しいし、瞬時に動きを止めることでエネルギー(すなわち旨み)を閉じ込めた状態とするのです。魚が暴れて死ぬと、エネルギーを消費してしまいますし、第一に可哀そうですよね。

ここで大事なことは、この脳締め後の段階で、魚は脳死状態であるということ。心臓はまだ動いているし、神経系も生きた状態にあります。

 

③血抜き

血抜きで、腐敗の素となる血を除きます。脳締めした魚の太い血管(やエラ)を一か所切断し水に放つと、まだ動いている心臓のポンプの効果によって、血を放出させることができます。

 

④神経締め

脳締めをしても、脊髄を主とする神経系統はまだ生きています。魚は痙攣するような動きを続けるのです。この動きさえも止めてしまおうというのが神経締めです。脳から背骨の上を尾まで通る主の神経を、金属のワイヤーを通して物理的に壊します。これによって、ほぼ完全に魚の動きを止めるのです。これも痙攣を抑えることで、エネルギーの消費を低減させることが目的です。

 

⑤保冷

最後に適切に保冷します。鮮度低下を遅らせるために必要な処置です。冷やし過ぎても良くないということで、この保冷も掘り下げると奥が深いと感じます。冷やし込みとも呼ばれますね。

 

「渦巻処理」とは

ここまで活け締めについて説明してきましたが、これに関係する新しい手法として、今回話題としている「渦巻処理」があります。YouTubeにチャンネルがありますので、詳しくはそちらを参照ください(▶渦巻処理チャンネル【特許技術】 - YouTube

以下、あくまでも私の解釈でお話しします。

 

渦巻処理の手順は、

①活け越し⇒②脳締め⇒③脳と神経の吸引除去⇒④血抜き⇒⑤保冷

とされている様です。基本的に上で紹介した活け締めの流れを汲んでいるのですが、③で脳と神経の吸引除去という方法が取られています。

 

脳をピックで壊し、神経をワイヤーで壊したとしても、これらが体内に残っていれば、その機能を完全に停止できていないという考え方です。脳と神経を物理的に壊しても、まだ微小な痙攣は残っているということなのでしょう(これがエネルギー消費に繋がる)。

 

だから何をやるか?

掃除機の様な吸引装置を使用して、脳締めした穴にノズルを差し込み、脳と神経を吸引して取り除くのです。脳と神経を体内から取り除けば、痙攣の様な運動はさらに抑えられます。また恐らく、神経伝達を遅らせることで、死後硬直を遅らせるという意味合いもあるのだと思います(これは神経締め全般で言えることです)。

 

脳・神経を吸引する時には、完全に吸引できる様に、尻尾に近い神経穴に切り込みを入れます。イメージとしては、ストローの様に入口と出口を作ってあげるのです。そうすることで、脳と神経が一気に吸引されます。さらに、尻尾側の穴に水を注いで吸引を続けることで、水の流れを利用して神経の管を掃除し、さらなる神経除去を促します。

 

この渦巻処理という手法は、特許技術とされています。

実際にその効果を認める料理店も多いとのことで、取り扱い店に出向けば一般人でもこの渦巻処理された魚を頂くことが出来る様です。一度食べてみたいものです。

 

余談ですが、YouTube動画の中では、尻尾側の神経穴に切り込みを入れる際に、背骨下の動脈を切らないのがポイントとされています。渦巻処理の血抜きは、エラの切断で行われる様ですが、尻尾の動脈を切ってしまうと、放血箇所が2か所になり心臓ポンプの効果を活かせなくなってしまうからだそうです。この様な配慮もされているのですね。今後に注目したいと思います!

 

まとめ

今回は、活〆の新しい手法「渦巻処理」をご紹介しました。今後この「渦巻処理」の認知度が上がることは間違いないと感じます。日本の魚の処理技術が向上の為に、新しいアイディアが出され、試みがされていることに、いち魚ファンとして大変嬉しく思います。もしご興味があれば、YouTubeチャンネル「渦巻処理チャンネル【特許技術】 - YouTube」をチェックしてみてください。