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読書感想『The Magic Strings of Frankie Presto (Mitch Albom)』(書評・レビュー)

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『モリー先生との火曜日(Tuesdays with Morrie)』『天国の五人(The Five People You Meet in Heaven)』の著者であるミッチアルボムが2015年11月に出版した作品が、この『The Magic Strings of Frankie Presto』です。ここで彼は音楽を題材に偉大な小説を生み出しました。

 

この小説には、伝説のギタリストであるフランキー・プレストの壮絶な生涯が描かれています。類い稀なる音楽の才能を持つフランキー。稀有なギタリストという存在でありながら、ボーカリストとしても人々を魅了し、一躍時の人となりました。私たちにとって雲の上の存在であるフランキーですが、親近感が溢れるほど人間味があり、彼の心理描写に読者はおのずと引き込まれます。

 

たくさんの日本の方にも読んで欲しいこの小説なのですが、残念ながら日本語の翻訳版は無さそうです。邦題に直訳するならば『フランキー・プレストの魔法の弦』というところでしょうか。フランキーが肌身離さず持ち歩く1本のアコースティックギターとその6本の弦が物語を彩ります。

 

それでは、小説のアウトラインと読書感想という流れで進めて行きます。

The Magic Strings of Frankie Presto(読書感想・書評・レビュー)

目次(Contents)

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アウトライン

1930年代、フランキーは内戦の空襲の中、スペインの教会で生まれます。母親はフランキーを産んですぐに亡くなってしまいました。その直後からフランキーは修道女のジョセファに世話をされますが、生活に困窮したジョセファは彼を川に置き去りにします。幸運にもフランキーは毛のない犬に助けられ、バファという男と暮らす様になります。フランキーはバッファを実の父親と思って育ちました。

 

バファはフランキーの音楽の才能に気が付くと、かつてミュージシャンであった盲目のエルマエストロに会わせ、ギターのレッスンを受けさせます。フランキーはエルマエストロとの時間を経て、立派なギタリストになります。

 

思想の取り締まりから捕虜となったバファはエルマエストロに自分の貯金のありかを話し、フランキーをアメリカへ送る様に頼みます。またバッファは、魔法のギターと6本の弦をエルマエストロに渡します。盲目のエルマエストロは友人のアルベルトにフランキーのアメリカ行きの手助けを託すが、アルベルトはそれを裏切るのです。アルベルトは、エルマエストロを溺れさせ、金を盗み、フランキーをロンドンに捨てます。

 

ロンドンでフランキーは有名なジプシーギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトに会い、デューク・エリントン楽団とのアメリカへのツアーに参加しないかと誘われます。このアメリカで、フランキーはバファが実の父親でないことを知るのです。

 

フランキーはスペイン時代の恋人オーロラと終に再会を果たしますが、フランキーの名声が高まるにつれ、二人の関係は急速に崩れ去りました。オーロラはフランキーの元を去り、フランキーは有名な女優と結婚します。その後、フランキーとオーロラは再会することとなります。その時、オーロラは小さい命を授かったのですが、事件に巻き込まれ流産してしまいます。

 

フランキーとオーロラは、ワイヘキ島に移り住み、カイという名の子を養子にします。そこでフランキーは、若者たちのバンド「The Clever Yells」に声をかけられます。The Clever Yellsは、フランキーが家族とおしゃべりをしながら演奏する様子を密かに録音し、そのテープを 『フランキー・プレストの魔法の弦』と名付けます。

 

オーロラはフランキーを一緒にスペインを再訪するよう説得します。そこでフランキーはエルマエストロを探しましたが、再開は叶いませんでした。フランキーは偶然にもアルベルトに会います。アルベルトがかつてエルマエストロを殺したことを告白すると、フランキーはアルベルトを射殺しそうになります。

 

フランキーはスペインの修道院に3年間滞在し、その後ワイヘキに帰ります。不運にもオーロラはハリケーン中に事故で亡くなり、フランキーはカイの為に『フランキー・プレストの魔法の弦』の原盤を探す旅にでます。

 

ミュージシャンになったカイは、フランキーにスペインでの授賞式へ出席する様に依頼をします。そこで一緒に「ラグリマ」を演奏すると、フランキーはバルコニーでオーロラやエルマエストロなど死んだ人たちを見ます。フランキーの体から魂が飛び出し、その体はステージに墜落してしまうのです。

読書感想(書評・レビュー)

先ず特筆すべきこと。それは、このフランキーを取り巻く物語の展開もさることながら、ミッチアルボム氏の巧みなストーリー技術・構成が、これまた魔法の様であることです!この本のナレーションを務める「私」は、なんと「音楽」そのものなのです。この「私」は次の様に自己紹介をします。

I am Music. And I am here for the soul of Frankie Presto. Not all of it. Just the rather large part he took from me when he came in to this world.

(私は音楽。フランキー・プレストの魂の為にここいる。それが全てという訳じゃないけど。彼がこの世に生を受けた時に、彼は私の大部分を引き受けたんだ。) 

夏目漱石でいう『吾輩は猫である』的なことですよね(笑)

そして物語は「フランキーの葬式に訪れた著名人のインタビュー」と音楽がナレーションする「フランキーを取り巻く物語」を交互に重ねることで進んで行きます。時間の流れと関係する人物を交互に想起させる機微がこの小説の醍醐味でしょう。

 

このレビュー記事の筆者である私は、フィリピン人の英会話の先生に勧められて、この本を手にしました。この本を読んで先生からの言葉を理解しました。そのメッセージは「この本で英語を勉強しなさい!」ではありません。「この本を人生の指南書とせよ!」が彼女の意図したメッセージでしょう。

また彼女(私の先生)はこの本をこの様に振り返ります。

この本を通して、音楽は音符やメロディーやリズムを超えたものであることに気づかされました。ある人にとって音楽は人生ですが、ある人にとってはアイデンティティであり、自分自身の存在そのものなのです。またエルマエストロがフランキー少年に宛てたこの言葉は、私たちの人生にも当てはまると思います。"人に無理なことを要求してはいけない。結局それは壊れてゆくだろう。"

本当にその通りだと思います。先ずはフランキーの生涯を通して音楽の尊さに気付かされます。そして私自身が強く感じたのは、自分は主体的な存在では無いということ。あらゆる関係性の中で生かされた存在であることに気付きました。

 

フランキーの母親は出産直後に亡くなりました。フランキーは彼を拾ってくれた男と暮らしました。その男はフランキーの音楽の才能を見抜きました。フランキーは偉大な先生にも見染められ厳しくギターの指導を受けました。

少年だったフランキーは、ただただ環境に人に左右されるだけの存在でした。どこに自分で選択した道があったでしょう。しかし面白いことに、この受動的な経験は彼をトップスターにまで押し上げました。ここには何が働いたのか?その原因を深く考えずにはいられません。そこにはフランキー自身が自発的に思考し行動した結果があったはずです。

すべての事象は関係しています。それを活かすか殺すかは、私たちの選択に関わっています。運命に翻弄されるフランキーがその時々で何を選択したか?そのスリルをこの本を通して是非味わってさい。物語には、劇的なカラクリも仕掛けられています。この場ではさすがに申し上げられませんが。それではお楽しみください。

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まとめ

今回は、ミッチアルボム著『The Magic Strings of Frankie Presto』の読書感想を記しました。伝説のギタリスト☆フランキー・プレストの生涯を通して、あなたは何を感じられるでしょうか?多くの有名なミュージシャンが登場するのもこの本の見所です。あのジョンレノンとフランキーが会話をする場面もあるんですよ!

 

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