今回は、煮付けや焼き物が定番で、刺身では個性が出ないとまで言われている魚を、あえて刺身で頂きたい、そう考えています。どんな味なのでしょうか。
それは、、、メバルです。
確かにメバルは煮付けのイメージが強い。加熱すると身離れが良い魚なので、煮付けて、ホロっとした身をご飯と一緒にお口にほうばる。たとえ煮すぎたとしても硬くなるイメージはない。確かに、煮付けが美味しい魚。頷けます。塩焼きより、煮付けでしょうか。
しかし、刺身では個性が出ないとまで言われると、ちょっと悔しくないですか。本当かどうか確かめたい!よって今回は、あえて刺身で頂きます。
青森産の20cm以上ありそうなメバルが300円。このサイズはメバルが美味しいと言われる大きさです!しかも安い!これは買いでしょう。
今回はメバル!真剣に向き合います!
基本情報
標準和名:ウスメバル
科:フサカサゴ科
生息域:青森、新潟、北海道など、寒海性。湾岸の岩礁域に生息。
旬:3~5月頃
マメ知識
- 大きな目で見張っている様な容姿から、メバル(眼張)の名がついたと言われている。
- メバルは3色(赤、黒、金)の種類があるが、みな同じ種類。生息域(地域、水深など)の環境で体色が変わる。そのうち流通量が少ないクロメバルが最も高価。脂も乗っており味も良いと言われている。
- 釣り人の間では、天候の変わり目(雨、風)に餌の食いつきが悪くなることが知られている。海の中から、地上の天気予報が出来る様だ。すごい。
本日の個体
産地:青森
体長:22 cm
重さ:316 g
価格:300円(1kgあたり950円)
見張っている目です。メバルは海の底でいつも天を見て、エサを狙っているらしい。
調理
今回は、メインは刺身で頂きます。残ったアタマは塩焼き。骨と身は味噌汁にしていきます。
ウロコを取り、エラワタを除きました。
三枚に下し、腹骨をすきました。
メバルの刺身(まずいと言われるのは本当か)
ツマ、大葉を準備。身は柵とりして、中骨を全て抜きました。これで骨が無い状態です。
皮を引いていきます。
皮が引けました。身の色は鮮やかでキレイです。
器に盛って出来上がりです。
頭の塩焼き
頭にも魚肉は残っているので捨てません。塩をして、15分。水で洗い流して、再び塩。そしてグリルで焼きます。
味噌汁
水に酒大さじ1とメバルの骨と刺身で余った身を入れて、10分煮出します。
乾燥ホウレンソウを具にして、味噌汁の完成です。
味の感想
- 刺身:食感はコリコリ。香りはほんのりと磯臭さが残っています。味そのものはとても薄味。。。確かに、旨味みたいなものが少なく、味が薄いので、少しだけ感じる磯臭さが強調されてしまいます。ただ美味しくないという事ではなく、刺身としては全然アリなのですが、確かに煮付けの美味しさと比べてしまうと、あえて刺身に行かなくてもいいかなぁという感想。通説は正しそうだ、と思いました。
- 頭の塩焼きは普通に美味しい。可食部が多いわけでは無いですが、しゃぶってでも食べるのが、醍醐味ではないでしょうか。
- 味噌汁:きちんと出汁がでています。美味しいので、アラは捨てないでください。
最後に
今回は、煮付けでお馴染みのメバルをあえて刺身で頂きました。頂いたのは本日の個体だけなので、季節や産地等でもしかしたら違いはあるかもしれませんが、確かに、煮付けと比べてしまうと、物足りないかなぁという感想。しかし、大型のスーパーマーケットなどで、メバルの刺身は最近よく見かけます。恐らくこの淡泊さのファンがいるのだと想像します。皆さんのご意見は如何でしょう。機会があれば、刺身をお試しになって、自分の好みか、答え合わせしてみては如何でしょうか?
最後までお付き合いいただき、ありがとう御座いました。
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